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クレイン・トータス新聞

トータス新聞1面記事

祖母の入院生活~人工透析のこと~

2019-09-01
介護職員
 私は介護福祉の専門学校を卒業し、トータスにお世話になり7年間介護士として勤めています。自宅では4年前に亡くなった祖父の介護を手伝い、現在は補助が必要となった祖母のケアを行っています。
 祖母は糖尿病で、長年通院・治療をしていましたが、腎臓機能の低下と診断され、今年の6月中旬から人工透析を始めました。実は去年の10月頃からひざ下から足の指先にかけてむくみと痛みを訴えるようになり、見ていてとても辛そうだったので、主治医の先生に相談し、むくみに対する投薬治療を始めていました。今思い返せばその頃から腎機能が悪くなっていたのかなと思います。日常生活でも私がアドバイスし、食事中やテレビを見ているときなどは台を使って足を高くし、自動車での移動時はクッションなどで足を挙げるなどの対策も行っていました。そして、毎日お風呂上りには家族でむくみの状態を確認していましたが、治るどころか徐々に広がっていったため、今年の4月に検査入院し、そのまま治療することとなりました。
 退院後、むくみが取れたように思えましたが、しばらくするとまたむくみが出始め、徐々に祖母の顔から笑顔が消えていきました。そのため先生に相談し、また、家族で話し合い、本人のことを考えて人工透析を受ける決断をしました。
 5月の下旬に入院し、その後の検査によって、祖母の身体はむくみ以外にも心臓や肺の周りに水が溜まっていることがわかりました。回復する気配もなく、息苦しいと訴えたため、酸素吸入をしながらの入院生活が始まりました。
 祖母は足腰の衰えもみられたため、点滴と酸素吸入をしながらトイレまで一人で行くのは禁止され、看護師さんが付き添ってくれていました。ですが、徐々に迷惑を掛けたくないという気持ちが強くなり、一人で行くことが多くなったと看護師さんから話があったことを母から聞きました。母も毎日病院に通うのが大変そうなので、私や妹が休みの日に代わりにお見舞いに行くようにしました。その都度「転倒するといけないから看護師さんにお願いしなさい」と言いましたが、忙しそうだからと、息苦しい時にしか頼ることをしなかったそうです。
 6月には人工透析に欠かせないシャントを作りました。透析開始後、入院した頃と比べ、水分や食事を摂る量が徐々に少なくなり、私が「ご飯あまり減ってないからもう少し食べて欲しい」とお願いするも、「トイレ以外でベッドから動いているわけでもないし、お腹周りが苦しいからそんなに食べられないよ」と言ったり、「いらないから持って帰って食べてよ」とヨーグルトなどを渡されることが多くありました。そのことを帰ってから家族に相談すると、先生には言わずに様子をみることになりました。
 その後、人工透析を開始してから1ヶ月経つ頃には食欲が戻ってきたようで、今までは半分以下しか食事を食べていなかった祖母が、自ら「ヨーグルトは後で食べるから名前を書いて冷蔵庫に入れてほしい」と言ったり、全部食べられる日が増えてきたと母が嬉しそうに教えてくれました。本当に残さず食べているのか半信半疑でお見舞いに行きましたが、全量摂取したところを見て私は嬉しくなり、「食べられるようになったんだね」と言いました。食事量が安定したおかげでむくみも徐々に取れ始め、ボディクリームを塗っていた時には「足のむくみがこんなに取れて、痛みも前よりなくなったよ」と嬉しそうに言っていました。
 そして退院後の透析治療を受け入れてくれる病院をインターネットで探し、直接問い合わせをし、詳細を確認しました。先生と相談し、8月8日には病院を見学するために外出しました。病院へ戻ると、先生から「いつ退院しても良いです」と言われ、祖母はすごく嬉しそうだったと母が言っていました。
8月10日に無事退院し、帰ってきた祖母に「おかえりなさい。久しぶりの家はどう?」と聞いてみると、「やっぱり病院にいるより家にいる方が落ち着くよ」と言っていました。
 8月13日、祖母を受け入れてくれた病院での初めての透析を受けることになりました。最初のうちはベッドの準備など覚えることが多く時間が掛かるため、慣れるまで家族で交代で送迎しました。帰りの車の中で、「4時間もじっとしているのは疲れて大変だよ」「水分飲んでいる人もいるけど、終わってからの方がいいや」とつぶやいていました。
 今後、人工透析に長く関わっていきますが、これからも私と妹でアドバイスをしながら家族で協力し合い、祖母のケアを行っていきたいと思います。
2F介護職 村雄 香織
 
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