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クレイン・トータス新聞

トータス新聞1面記事

コロナ禍における施設の生活

2021-06-01
新聞
 日に日に気温も上がり、世間も夏の装いを見せるような季節になりました。アジサイの花もそろそろ見頃を迎える頃かと思います。これから夏を迎えていくこの頃は、例年ですと何となく気持ちも明るくなる時期ではあるのですが、今年は昨年の1月より続く新型コロナウイルス感染症により収束目途も立たず、何となく陰鬱な気分になってしまう方も多いかと思います。
 
 新型コロナウイルスによる感染症が確認されてから概ね1年半になりますが、日本そして世界に於いても未だに新規感染者が増加傾向にあり、一度は減少に転じてもウイルスの変異等による感染の再増加を起こすという、いたちごっこの様相を呈しています。国によるまん延防止策や3度目の緊急事態宣言も発令となりましたが、多くの人が自粛疲れを感じている様子もあり、その効果も如何ほどのものがあるのか疑問を感じる場面もあります。また、本原稿を記している現在、医療関係者と高齢者以外へのワクチン接種は開始されておらず、ワクチン接種状況が遅々として進んでいないという、先行きの見えない状況に少なからず不安を覚える毎日が続いております。
 トータスにおきましても昨年来、感染症対策として様々な方策を検討し、現在までその対応を継続実施しております。職員も手指消毒の徹底や定期的な換気、施設内の消毒、不要不急の外出自粛等個人で行える対策を実施継続しております。これも偏に施設を利用されているご利用者への感染を防ぐためであり、施設に於いて発生の可能性が高いクラスター感染を予防する為に行っているものです。ただ、その反面ご利用者やご家族様にはご負担やご迷惑をおかけしている部分も多く、施設で行っている対策に対してご理解とご協力を頂いたうえで実施出来ている事だと考えております。
本当にありがとうございます。
 そもそも、この新型コロナウイルスに限らず高齢者施設のように一か所に多くの人が集まるところでは感染症対策は非常に重要な部分でした。例年発生するインフルエンザやノロウイルス、食中毒等に常に注意を図り対策をしていかなければなりません。今回の新型コロナウイルスも基本的な考え方は同じではありますが、決定的な違いとして有効な治療方法が未だに確立されていないという点があるかと思われます。前述の通り、全ての人にワクチンが行き渡るまではまだ相当の時間がかかると予想され、もし罹患した場合は対処療法的な治療、そして症状が治まったとしても後遺症に悩まされる方も多いと聞きます。なおかつ、都市部を中心に医療崩壊が起きつつあり、罹患した場合もすぐに入院や適切な治療が受けられない可能性があるという状況を報道等で見聞きする現状を考えると、我々施設職員はより一層、感染症を持ち込まないそして持ち込ませないことに強く思い致し、施設でのクラスター感染を防ぐという決意を新たにしなければならないと考えます。
 今回の世界的な感染症の流行は、様々な場面で我々の生活様式が大きく変化するような影響を与え続けています。その上で我々施設職員も感染症の予防を図りながら、ご利用者にいかにして以前のようなサービス提供を行えるか、様々な方法を模索しているところです。かつてのトータスは季節を感じられる行事等を重要視し、日々施設で過ごされるご利用者が行事を通して四季の移り変わりを感じられるよう努めて参りました。しかし、昨年一年間を通じて、残念ながら殆どの行事が中止、若しくは縮小という対応をとらざるを得ない状況がありました。今年度も感染状況を見れば同様の対応をとる事が必要かとも考えられます。しかし、そのような状況下であっても感染症予防を図り、極力施設外部へ出て自然の流れを感じる事が出来るよう今年度は対応を始めています。年度始めに行いましたバスハイクや気候の良い時に行っている外気浴、春のお茶会行事の予定等の昨年は困難であった事を徐々に再開し、なるべく以前のトータス行事に近づける事が出来るよう、職員がアイディアを出し合い実行に移しています。行事以外の部分でも昨年より開始させて頂いたリモート面会を継続し実施する事で、ご利用者とご家族様との繋がりが保てるよう、また、折を見てご利用者の普段の様子を写真撮影し請求書に同封させて頂く事で、施設で過ごされるご利用者の様子を知って頂き、少しでもご利用者とご家族様が会えない不安感が払拭出来るように努めております。これも新しい生活様式の一環と思われ、トータスとして対応できる範囲ではありますが、なるべくそういった部分を取り入れて行きたいと考えております。
 幸いな事に今日現在までトータスに於いては、新型コロナウイルスの発症は確認されておりません。これも職員一人一人の感染対策や施設をご利用される方とそのご家族様にご協力を頂いている事で達成出来ていることかと思われます。ただ、市原市内に目を向けると未だに新規感染者が継続的に見られている状況があります。また、千葉県内に目を向けると感染力の強い変異型ウイルスへの感染も報告されており、1日の感染者数の推移を見ると依然として油断は出来ない状況下にあります。
 我々トータス職員はこの事実をしっかりと受け止め、今後ともより一層の注意と対策を行っていきたいと思います。これから先、従来のような行事や活動を再開でき、地域やご家族様に開かれたトータスの姿を取り戻せる日が来るまで今しばらくの忍耐と努力を続けて参り、皆様とその日を迎えられるように引き続き尽力して参ります。

特別養護老人ホーム トータス
施設ケアマネジャー 林 裕樹
医療法人社団得心会
〒290-0511
千葉県市原市石川1078
TEL.0436-88-4500
FAX.0436-88-4002
・介護老人保健施設クレイン
・クレイン通所リハビリテーション
・クレイン訪問リハビリテーション
・鶴舞訪問看護ステーション
 
社会福祉法人鶴心会
〒290-0512
千葉県市原市鶴舞559-1
TEL.0436-50-6161
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・特別養護老人ホームトータス
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・デイサービスセンター鶴舞温泉げんき館
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・市原市地域包括支援センター・トータス
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