本文へ移動

クレイン・トータス新聞

トータス新聞1面記事

心に響いた4つの言葉

2022-06-01
新聞
 現在、私は地元の鶴舞に戻り、トータスで働いていますが、高校は大多喜の高校、大学は熊本阿蘇にある大学と、今考えてみると鶴舞から遠くへ、遠くへ行こうとしていたように感じます。遠くに行くにしても都会にはいかずに田舎に行くあたり、自分らしくもあり、当時、都会に対しての怖さを感じていたのかもしれません。
 鶴舞から離れている間、色々な友人達に出会い、色々な先生方に人生の糧になる経験や教えを頂きました。
 今回は今まで出会った人に言われ、印象に残った言葉を何個か紹介させていただければと思います。
「ノミは自分の100倍以上の跳躍力があるが、コップで囲い飼育すると、コップを外した後ではコップの高さまでしか飛ばなくなる。君たちにコップはついていないか」
 自分自身で限界を勝手に決めてしまってないかと投げかけた言葉で、行き詰った時など、今でも時折思い出し、初心に戻ります。この言葉を話してくれた先生は大学時代の教授でした。ご高齢で、とても権威のある教授でしたが、偉ぶる事なく自分の研究を本当に楽しそうに話される先生でした。残念ながら自分が在学中に他界されてしまいましたが、こんな風に歳をとりたいと思わせる良い先生でした。
「能力はエンジン、やる気はガソリン、フェラーリだってガソリンがなければ走らないし、軽に高級なガソリン入れても性能は上がらない」
 どんな能力の高い人でもやる気(モチベーション)がなければ、仕事は出来ないし、結果もついてこない。また自分のやる気に能力が見合っていなければ思った結果は出ないという事の例えを話してくれ、私達学生を鼓舞していました。この言葉も大学時代の講師の先生からで、物事に一直線で融通の利かない先生でしたが生徒の話を聞いてくれる先生で、何度か口論になった事も記憶しています。が、きっと先生も自分たちに考える力を身に着けさせるため対等な立場になって話し合いをさせてくれたのだと思います。だからこそ今になっても心に響いているのではとも思います。
 次は誰から聞いた事が忘れてしまいましたが、
「傷つくという事は自分が感じている自分と、他人が認識している自分とに差がある事なんだよ。傷つきたくなければ、その差を埋める必要があるんだ」
 自分はもっとやれると思っていても、他人からの評価は低い状態や、逆に、他人からの評価(期待値)が高いが、自分の肯定感が低い状態は傷がついている状態という事であり、傷を治すにはその差を埋める事が必要であるとのことでした。ここで大切なのは他人が本当に思っている事ではなく、あくまで自分が他人からどう思われているのかと感じているかが重要で、例えば、実際に馬鹿にされていなくても、馬鹿にされていると思っている場合は、馬鹿と思っていない自分と、馬鹿と思われている自分に、差があり、傷ついている状態だと理解した記憶があります。
 この話は先生かもしれないし、友人かも、どこかで読んだ本かもしれないですが、胸の中にスッと入っていき、他人に対しての接し方、伝え方などで、時に焦ることもありますが、一呼吸おいてこの言葉を思い出し、相手に接するように心掛けています。
 最後にもうひとつ高校時代の生物の先生でしたが
「蝙蝠(こうもり)に寄生している虫に私の名前が入っているんだよ」
 この先生は多趣味で洞窟に入って蝙蝠捕獲していたり、いい波が来ていると学校を半日休んで海にサーフィンへ行ったりと当時、50才過ぎの先生でしたが、とても活発な方でした。
 授業中、自分の経験談や教科外の生物の知識を楽しそうに話していて、生徒として聞いていてもとても楽しく、理系の大学を目指そうと思ったきっかけを与えてくれた先生でした。ちなみに寄生虫の名前が入っているのは捕獲した蝙蝠をどこかの大学に提供した際に、新種だと分かったので、自身の名前をつけてもらったそうです。蝙蝠を目にするとふと、先生を思い出します。多分、先生が蝙蝠の寄生虫の話しに目を輝かせて嬉しそうに話をしていたから記憶に残ったのだと思います。
 自分が印象に残っている話をする方々はどの人も自分の好きな事に真っ直ぐで、あまり他人と比べず、周りから見たら多少変な人に見えるような人が多いような気がしています(笑)
 自分としては、他人からの言葉に右往左往している自分がいる中で、他人からは変な人と思われても、好きなことに対しては大きなエネルギーを出せて且つ、社会人としてしっかりと自立出来ている人たちに憧れを抱いているのだと感じました。
 今回は先生方の話が多くなりましたが、他にも多くの出会いがあり、その都度、良くも悪くも影響をもらい、成長させてもらったんだと、この文章を書くにあたり、人生を思い返してみて、改めて感じました。
 紆余曲折あり、現在は地元鶴舞に戻っていますが、地元から離れていた約10年間、沢山の出会いがあり、教えを頂き、多くの物を経験したことは自分の宝物になっています。大学等、遠くに行くことを許可し支援してくれた家族に感謝しながら、自身の成長に繋げていきたいと思います。

施設ケアマネジャー
柴嵜 元
医療法人社団得心会
〒290-0511
千葉県市原市石川1078
TEL.0436-88-4500
FAX.0436-88-4002
・介護老人保健施設クレイン
・クレイン通所リハビリテーション
・クレイン訪問リハビリテーション
・鶴舞訪問看護ステーション
 
社会福祉法人鶴心会
〒290-0512
千葉県市原市鶴舞559-1
TEL.0436-50-6161
FAX.0436-88-4010
・特別養護老人ホームトータス
・トータスデイサービスセンター
・デイサービスセンター鶴舞温泉げんき館
・トータス訪問介護ステーション
・市原市地域包括支援センター・トータス
・トータス居宅介護支援事業所
 
TOPへ戻る